双子の出産で自然分娩はできるの?自然分娩と帝王切開で迷っている・・。
メリットやリスクについて、実際に双子を出産した人の体験談を知りたい!
- 双子の自然分娩は可能?
- 双子の自然分娩のリスク
- 双子の自然分娩のメリット
- 私の体験談(自然分娩と帝王切開を両方体験)
こんなお悩みに役立つ記事です。
hiyoko
この記事を書いている私は、2019年に双子の女の子を出産、現在子育て中。双子妊娠や双子育児について、実際の経験に基づく情報を発信しています。
今回は、双子の自然分娩について書きます。
双子を妊娠した場合、悩むことの一つが、分娩方法の選択です。
自然分娩に挑戦するのか、予定帝王切開でいくのか。
私は、自然分娩したいという希望が強く、条件的にもチャレンジ可能でした。
ただ、やはりリスクも考えて、最後までとても悩みました。
結論を言うと・・」私の場合は、自然分娩にチャレンジした結果、
第一子を自然分娩で出産、第二子は緊急帝王切開で出産しました。
結果的には、1度の出産で両方経験するフルコースになってしまいました。
それでも、予定帝王切開をするよりも良い選択だったと思っています。
あくまで個人談ですが、私が双子の自然分娩に臨んだ経験から、知ったこと、感じたことについてご紹介します。
双子の自然分娩は可能?
双子の分娩は「帝王切開」というイメージが強いですね。
私もそう思っていました。
私は助産院で産むことに興味があるほど、自然な形に近い出産方法に憧れていました。
なので、双子だと判明した時は、「帝王切開になるんだ・・」とショックでした。
しかし、多胎外来のある総合病院に転院すると、その病院は双子の自然分娩(経膣分娩)も積極的に行っている病院でした。
人手の多い病院なら可能な場合も多い
双子の自然分娩は、分娩中のトラブル発生のリスクが高いです。
そのため、急な手術にもすぐに対応できる、人手のある大きな病院なら、可能な場合が多いようです。
私が出産した総合病院は、双子でも条件が揃えば、自然分娩も選択可能でした。早い段階で、自然分娩と帝王切開、それぞれのリスクの説明があり、希望を聞かれました。
双子を自然分娩するための条件
病院から説明があった、双子の自然分娩に必要な条件は、以下のものでした。
双子の自然分娩のリスク
双子の自然分娩のリスクのほとんどは、「第二子が無事に出てくるか」に関するものです。
- 陣痛が弱くなってしまう
- 臍の緒が先に出てしまう
- 胎盤が先に剥がれてしまう
など、第二子の出産が困難になる様々なリスクがあります。
そのため、「いざという時にはすぐに帝王切開に移行できる準備が整っているか」がとても重要になります。
双子の自然分娩のメリット
リスクの高い、双子の自然分娩ですが、挑戦に値するメリットもあります。
出産後の回復が早い
帝王切開よりも自然分娩の方が、出産後の体の回復は早いです。
双子は、出産後の育児も過酷。体の回復が早いのは大事です、
大量出血のリスクが減る。
多胎妊娠は子宮が大きく伸びているため、産後の子宮収縮が悪いと、出血量が多くなってしまいます。
私の担当医の説明だと、
ということでした。
そのくらい、双子の帝王切開には大量出血のリスクが伴います。
自然分娩にも大量出血のリスクはありますが、陣痛によって子宮が収縮する分、帝王切開よりも出血量は少なくなると考えられます。
赤ちゃんが産道を通るメリット
赤ちゃんにとっても、自然分娩で母親の産道をとって産まれるメリットがあります。
産道を通るときに、母親の持っている細菌を受け取ることで、ビフィズス菌、乳酸菌など健康維持に役立つ腸内細菌を早期に定着させることができます。
その結果、自然分娩で産まれた子供の方が、帝王切開で産まれた子供よりも、アレルギーや肥満のリスクを下げると言われています。
【私の体験談】自然分娩と帝王切開の両方を体験しました
自然分娩を選択した理由
私が双子の自然分娩を選択した理由は、上記に挙げたようなメリットがあるためです。
自分や赤ちゃんの状態、病院の受け入れ体制が許すならば、チャレンジしてみたい、と思いました。
ただ、自然分娩を選択することで、第二子を危険に晒すことになったらどうしよう・・という不安で最後まで悩みました。
しかし、
- 予定帝王切開も完全に安全ではないこと(大量出血のリスクなど)
- 双子の自然分娩は意外と成功率が高いこと(担当医の経験では、第一子、第二子ともに頭位の場合は85%成功)
- すぐに緊急帝王切開に移る準備はされてこと(夜間でも対応可能)
- この病院では、双子の自然分娩が原因で、赤ちゃんに重い障害が残るなどの事故は起きたことがないということ
という担当医の説明を聞いて、心を決めることができました。
結果的には緊急帝王切開に
私の場合、第二子が頭位ではなく横位でした。
そのため、出産前から、
「第一子の出産の後、第二子が頭から降りてくれば上手くいく。もし、手や足から降りてきてしまい、無理だと判断した場合は、すぐに帝王切開に切り替える。」
と説明されていました。
実際の出産では、第一子は破水から始まってスピード出産でした。
しかし、第二子は横位のまま手から降りてきてしまい、緊急帝王切開となりました。
出産を終えて感じたこと
緊急帝王切開の判断が早く、すぐに手術をしてもらえたおかげで、私も第二子も無事で出産を終えることができました。
赤ちゃんたちの状態も良く、二人とも体重が2500gを超えていたため、NICUに入らず、母子同室もできました。
それでも、自然分娩にチャレンジしたのが無駄だったとは思いません。
(もちろん、医療のバックアップがあったから言えることですが。)
その理由を書いてみます。
出血量が少なかった
ひとつは、出血量の少なさです。
出血量は390mlで、双子にしては、少ないと言われました。
産後の子宮収縮も良く、帝王切開の傷が痛む以外は、すぐに体も回復。母乳もよく出て、数日後には赤ちゃんのお世話もできました。
もし、予定帝王切開で、パンパンに膨らんだお腹をいきなり切っていたら。。と想像すると、出血量はもっと多かっただろう(もしかしたら輸血が必要なくらいに)と感じます。
陣痛を経て、子宮がある程度収縮した状態で、帝王切開になったので、出血量が比較的少なくて済んだのだと思います。
帝王切開の恐怖が少なかった
陣痛中には、オキシトシンやβエンドルフィンなどのホルモンが分泌されます。
オキシトシンは、痛みに対する耐性を増し、精神的ストレスを緩和します。
βエンドルフィンは、強力な鎮痛作用や多幸感をもたらします。
そのおかげか、私は帝王切開の手術中、恐怖はあまり感じませんでした。
陣痛から非日常のハイな精神状態のまま、されるがまま、といった感じでした。
手術を終えた後の晩もずっと、ふわーっと高揚した気分に包まれていました。
事前に読んでいた帝王切開の体験談には、ひたすら痛みや寒さと戦っていたという話が多かったですが、私は痛みも寒さもあまり感じませんでした。
翌日、高揚感が薄れ、現実的な感覚が戻ってくると、痛みを感じ出し、痛み止めのお世話になりましたが・・。
これは、自然分娩中に分泌されたホルモンのなせる技だったのではないか、と思います。
まとめ
双子の自然分娩は、病院の受け入れ体制が整っていて、条件が揃えば、チャレンジ可能です。
第二子の出産でトラブルが起きるリスクは怖いですが、自然分娩のメリットもあります。
すぐに帝王切開に移行できる医療環境に恵まれていれば、トライする価値はあるのではないか、と個人的には思います。
私の場合は、結果的に、陣痛と帝王切開とダブルで痛い思いをすることになりましたが、自然分娩を選択したことに後悔はしていません。
二人とも自然分娩、という理想は叶いませんでしたが、母子ともに無事で、出産を終えることができました。
以上、双子の自然分娩に挑戦した私の出産体験談でした。
あくまで、個人的な体験談ですが、双子の分娩方法について悩んでいる方に、何か参考になるところがあれば幸いです。